オーストラリアに住む知人が一時帰国していて、施術を受けに来てくれました。
彼の主訴(症状)は「足の土踏まずが痛む」「膝が痛い」「腰痛」「肩コリ」などなど。
30代、柔道体型で全身筋肉のかたまりのようです。
最初の触診で、かなり全体的に筋肉が固いので、下半身に的を絞ることにしました。
「つちふまずが痛む」
彼は立ち仕事なので、一番は足の疲労なんでしょうが、
ふくらはぎがとても固く、軽く押すくらいでも痛がるので、ここに問題があるのではと思いました。
ふくらはぎの筋肉は、膝~ふくらはぎ~アキレス腱と付着していますが、
アキレス腱を越えてさらに足の裏まで腱が伸びるものもあります。
すなわち、つちふまずとふくらはぎがつながっているのです。
さらに、ふくらはぎの筋肉に発生したトリガーポイントの関連痛が足の裏にでることもあります。
なので、ちょっと痛いのを我慢してもらいふくらはぎを念入りに施術しました。
今までの経験上、ガタイのいい足の太い男の人のほうが痛がるんですよね。
わかっているのにごめんなさい。
「膝が痛い」
彼は以前の怪我で、膝の半月板や靭帯を損傷しています。
しかし問題は半月板や靭帯だけではないようです。
足の裏側には、ハムストリングス、下腿三頭筋と大きな筋肉があり、どちらも膝をまたいでいます。
一度傷めた半月板や靭帯は手技療法ではなかなか治せませんが、周りの筋肉がうまく動けば膝の関節をサポートしてくれます。
手技療法家としてはこの筋肉を何とかほぐしたくなります。
ガタイのいい人はどうしても足の外側に力が入る傾向にありますが、彼のハムストの外側もガチガチです。もちろん他の部分も固いです。
ハムストもふくらはぎも、トリガーポイントの関連痛が膝裏にでます。
私自身もそうですが、膝の裏の痛みはハムスト外側下部をほぐすと楽になります。
ここも痛がるのを覚悟でほぐしました。
私の習った学校では「快の原則」といって「嫌な痛みを伴うような施術はしない」というルールがありました。
筋肉は強い力で押したほうがほぐれやすいのですが、強く押しすぎて「痛い」と思わせては不満足や怪我の原因になるので、そのさじ加減が腕の見せ所なのです。
私は、いつも痛がらせるような施術をしているわけではないのですが、
施術時間も限られていて、1ヶ所だけに時間を割けないとなると、効率よく場所と圧を配分していかなくてはなりません。
今回は知り合いということもありついつい強めに押してしまいました。
「施術後になんとか楽になってもらいたい」と思う反面
「強く押したからといって、痛みが和らぐ保障もないのだから、たとえ効かなくても痛がらせないほうがよい」というのも正しい意見なので心を揺るがしながら施術をしていました。
私は「治療」という看板は出してはいないのですが、つらい症状のあるお客さんにはなんとか楽になって帰ってもらいたいと思っています。
もちろん、私の施術だけでは(ましてや1回の施術で)治らないものもあるんでしょうが「あそこにいったら楽になったよ」と言われるような名施術家になりたいものです。
さて、彼はその後どうなったのか。
とても気になるところであります。
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http://oil.blog.shinobi.jp/Entry/141/足の裏が痛い ~AUSの知人