ハワイ島では恵子さんが観光に連れて行ってくれました。
車が運転できない僕はすごく助かりました。
ハワイ島はすごくいいところだけど公共バスがほとんど無く、車が運転できないと行ける所が本当に限られてしまうのが残念です。仕方ないですけどね。
いろいろと連れて行ってくれて、どの場所も思い出に残る素晴らしいところばかり。
全部行けた僕はすごく幸せ者ですが、どこかだけでもきっと満足です。
それくらい素晴らしい場所ばかりでした。
【溶岩ウォークツアー】
ハワイ島にはキラウエア火山という活火山があります。
滞在中に地震もありました。揺れたとき、島が生きてるって感じがしました。
火山から流れ出ている溶岩を見に行くには、ボートに乗って海から見に行くか、固まった溶岩の上を歩いて行くかのどちらかですが、僕達は歩いて行きました。
熔岩と言うと土石流みたいなすごい勢いで流れているのかと思ったのですが(海に流れ出ている熔岩はそんな感じでしたが)、地表で見えたのはまるで何かの生き物が這っているようでした。ゆっくりじわじわと、しかし力強くという感じでした。
片道1時間半ほどかけて行くのですが、時間をかけていったのがよかったなと思います。
沈黙したように黒く固まった熔岩を歩き、ところどころに生えてきた新しい植物を見ていると、どこか別の世界へと入って行った気がします。
こういうのは、ぱっと行ってぱっと見てくるだけの忙しいツアーでは味わえないでしょう。
このツアーは夕方からだったので、帰り道は日が暮れて真っ暗です。
空は満天の星空。ものすごくキレイでした。
人生で1番目か2番目にキレイな星空だったかも。
【カラニ】
カラニはハワイ島パホアにある滞在型リトリート施設で、前から気になっていた場所でした。
自然豊かなところにあり、滞在しながらヨガやダンスなどのワークショップやリトリートプログラムに参加できます。
そこでエクスタティックダンスが開催されるので連れて行ってもらいました。
実は僕はダンスは嫌い。
クラブなんて行かないし、エサレンのムーブメントクラスも苦手です。
けど、なんとなく行ってみたかったのです。
日曜の朝の自然豊かな環境のこのダンス会場はちょっと独特な雰囲気でした。
ダンスフロアの端では、ガンガンに音楽がなっている中でヨガとか瞑想している人もいて、みな自由にしていました。
自分も踊らずにそこでずっと見ていました。
他のダンスのことはわからないのですが、ここで踊っている人たちは頭で考えることなく赴くまま体を動かして、まるで自分の中にある何かを発散させるかのようでした。
その陶酔した表情を見ているとうらやましく思いました。
(かといって、自分は踊らなかったのですが)
自分が踊らないのは、ただ単に踊るのが下手・踊り方がわからないというだけではない気がします。
僕の心の中の何かが制限をかけている気がします。
それが外せたら、違った自分になるのかもしれません。踊っている人たちをうらやましく思いました。
(だからといって、僕をダンスに誘わないでね)
その後、カラニのすぐ近くにあるケヘナビーチに行きました。
ここはヌーディストビーチです。
道路からはビーチがあることがわからず、茂みを掻き分けて崖を降りて行き、来る意思を持った人だけが集まる場所でした。
ヌーディストビーチというよりは、ヒッピーのたまり場という感じかもしれません。
マリファナ、タバコ、全裸、音楽、みんな好き勝手なことをしています。
ある程度共通の価値観を持った人たちの集まりだからか、お互いのことは気にせずに、自分のしたいことをしています。
「しがらみ」から解放されたくて集まっているんだろうなという場所でした。
そこに片脚がない男性のヌーディストが泳いでいました。
波が強かったので流されないかひやひやしながら見ていましたが、本人はいたって楽しそうなでした。大丈夫なんでしょう。
彼のことは何も知らないけど、片脚がないことでいままできっと不便なことや不快なことがあったはず。
だけどそこにいた彼はまったく自由な顔をしていました。
もしかしたら街では「足が無くてかわいそう」という同情の目で見られているのかもしれない。
けどここではみんな何も気にしない。彼に過剰に反応しない。
善意のある無関心。
そんな感じにでした。
【マウナケア】
マウナケアは富士山より高い山です。
頂上近くまで車で登って行けるので高さを意識しにくいのですが、歩くと息苦しく気圧の低さを感じます。
世界でも有数の星が見え場所というだけあって星空はキレイでした。けど実は星空より夕陽のほうが印象的でした。夕時の色が変わっていくのが好きなんです。
望遠鏡でですが、人生で初めて土星と銀河系を見ました。
テレビやプラネタリウムでならいつでも見れるじゃんと思っていたけど、望遠鏡を通してとはいえ肉眼で見たらと感動でした。
【ハレマウマウ】
ハレマウマウはキラウエア火山の火口です。
ここは予想以上によかったです。
何があるわけでもなくただの火口なので、派手な景色を望んでいると期待はずれかもしれません。
皆が行くビジターセンターではなく、一般の観光客は行かない場所で見ていたたからか、人もほとんどおらず、自然そのものを感じられました。
恵子さんが「神社にお参りに行くみたいに、ハワイ島にきたら伝説の女神ペレにご挨拶して欲しい」という意味がわかりました。
そんな神秘的な場所でした。
着いた時は雨が降っていたのですが、恵子さんがペレにチャント(お祈り)を唱えたら晴れて虹が出できました。
チャントの低い響き声が幻想的で、ペレに通じたようでした。
単なる偶然なのかもしれないけど、そういうふうに思うのもたまにはロマンチックでいいですよね。
[3回]
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