今回のワークショップは、ハワイ島5日間と、オアフ島のクリニック見学2日間でした。
ハワイ島5日間のうち、マッサージの実技は2日間だけでした。
残りはフラを踊ったり、チャント(詠唱)を唱えたり、いろいろなお話を聞いたりしていました。
以前の自分なら「そんなことよりマッサージをたくさん教えて欲しい」と思っていたでしょう。
しかし今回はそうは思いませんでした。それはマッサージ以外の部分でも満足したからです。
もちろんもっと長くマッサージを習いたかったですが、限られた日数の中では仕方のないことです。
ハワイの伝統武術であるルアの演舞を見ました。その動きがフラのダンスとなり、フラの動きがオイルマッサージの動きにもなるのを知ると、ロミロミのワークショップでフラを習うことが納得できます。
皆でチャントを覚え、岬に行き、日の出を迎えるのも、自然とのつながりや伝統を重んじるハワイの文化です。
ロミロミは単なるマッサージではないということを身にしみて感じられました。
フラダンスややチャントを覚えることは、楽しむためでもあるのですが、ワークショップとしては別の意味合いもあると思います。
新しいことを覚えるのは難しいものです。間違えたり失敗をしながら覚えていきます。しかし、普段の生活では間違いや失敗を敬遠しがちです。場合によっては、失敗をしてはいけないと思い込んだり強制されているかもしれません。
失敗を乗り越えて成功する達成感。
ワークショップ中のフラやチャントという短い時間ですが、普段忘れがちな達成感を思い出させてくれました。
フラのレッスンではきちんと耳で指示を聞くようにと言われました。
昔のハワイは文字を持たなかったので、大切なことはすべてチャントにして口伝えしていったそうです。
世間一般的には、授業などでは、メモを取ることが重視されている気がします。
もちろん、メモを取れば後から見返せるので意味のあることなのですが、その反面、学んでいる時にメモを取ることに意識が取られ、見ること・聞くこと・理解することがおろそかになっている気がします。
「メモも取らずに、なんとなく聞いていて、後になったら全然覚えていない」ではダメですが、メモを取ることよりも、講義の瞬間に集中して学ぶことも大切だと思います。
以前から、ロミロミやハワイに関する書籍やビデオが少ないし、あってもあまり良いものが見つからないのはなぜだろうと思っていたのですが、その理由かわかりました。
直接伝えていくのがハワイの教え方のようです。
本当に伝統を重んじている人たちはなかなか文書にしないし、直接伝えていきたいのでしょう。
[3回]
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